社会的入院患者と課題山積み政策
日本において社会的入院をしている精神疾患患者が社会的に受け皿が無く
退院したくても出来ない実態をご存知無い方が専門職種の中におられるかも知れませんので
教える意味で記事にします。
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OECD(経済協力開発機構)が、2000年に出したデータでは
人口1000人あたりの精神科病床数は、
日本は他国に比べて3倍から5倍もの精神科病床を抱えている。
(資料)OECDヘルスデータ2000
これは何を意味してるかと言えば、
他国なら精神病棟にいなくてもよい人が日本国民であるがために精神科病棟
暮らしを強いられている事です。
これを受けて日本政府は2006年に「障害者自立支援法」が施行されたとき
目玉政策の一つとして
「社会的入院状態にある精神障害者のうち72000人が2011年度末までに
精神科病院を退院出来るように支援する」という数値目標つきの退院促進事業を
スタートさせた。
この社会的入院は、『平成18年版障害者白書』によれば
精神科病床への入院患者のうち、
1年未満 29%
5年以上 43%
20年以上 15%
5年以上の人は日本の精神科病床35万床のうち15万床教であり、
この施設症状態にある長期入院患者に再び地域生活に戻る力をつけて
もらおうと言うのが退院促進事業である。
退院促進事業は「自立支援法」が施行される以前の2000年から大阪で
施行された。
その実践が評価されて「自立支援法」の施行とともに施策目標として位置づけられた
経緯がある。
昨今の「障害者自立支援法」のもとでの退院促進事業を見てみると、
社会的入院の解消には
「居住の場や地域生活に必要な支援」が欠かせない。
だが国の進める地域支援の政策は極めてぜい弱な状態にある。
「居住の場」の確保には公的保証人制度やケア付き住宅などの政策が
必要になるが、これにも課題がある。
・ 公的保証人制度に24時間支援を付けた「居住サポート事業」が制度化され
てはいるが24時間支援に対する報酬単価が低いことを理由に実施に二の足
を踏む自治体や事業所が多い。
・ グループホームやケアホームの報酬単価も低いうえに、国がホーム新設補助
や家賃補助を行わないため、事業所が持ち出しを覚悟するか自治体が独自財源
を捻出するかをしない限り、ホームの数、そのものが増えない。
・ 社会生活を支えるホームヘルプ事業も自治体によって力の入れ方に大きな差が
ある。
「地域生活に必要な支援」も問題がある。
日中活動に関しては一割負担という応益負担が障害者に大きな打撃を与え、
利用控え現象が起こっている。
精神障害者の場合、他障害に比べて利用出来る日中活動が少ない。これを
その様に増やすかも問題である。
施設症状態にあった人を地域で支えていくためには医師を含めた強力な
医療福祉チームが継続的に支援していく
「包括型地域生活プログラム(ACT)」が必要だと考える。
世界的に効果が実証されているこの種のサービスは残念ながら日本では、まだ
試行段階で全国展開にはほど遠いのが現状である。
今まで、精神疾患者の社会的入院を無くしていくために、
どうしたら良いのかと言う事を論じてきたがお分かり頂けただろうか。
最後に
「障害者自立支援法」下の退院促進事業が期待通りの成果を上げているとは
言い難い現状である。
今後は「障害者自立支援法」という名に恥じぬ財源を伴った抜本的改革が
必要である。
- [2008/01/17 17:21]
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